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2026年7月10日
タイピング練習問題5

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突然のエンディングと変わらない日常の足音
静かなる根比べが始まってから、およそ10分が経過しただろうか。私の額にじんわりと汗がにじみ始め、そろそろ夏の本格的な日差しが強くなってきたと肌で感じ始めたその瞬間、魔法がフッと解けたように唐突にその終わりはやってくる。彼はフンッと短く鼻を鳴らして一つ深呼吸をしたかと思うと、何事もなかったかのようにスッと四つ足で立ち上がり、再びスタスタと前を向いて歩き始めたのだ。
さっきまでのあの強固な抵抗と重たい沈黙は一体何だったのかと小一時間問い詰めたくなるほど、その足取りは驚くほど軽く、くるんと巻かれた尻尾もまたご機嫌に空を向いている。チラリと振り向いて私を見るつぶらな瞳には、「ほら、早く行くよ。人間は何をモタモタしてるの」というような、ひどく理不尽な急かしの色さえ浮かんでいるから笑ってしまう。この圧倒的なマイペースさと気まぐれさこそが、柴犬という生き物の最大の魅力であり、同時に永遠の謎でもある。
私が「おいおい、本当に勝手なやつだな」と声に出して苦笑いしながらリードを緩めると、彼は満足げな顔で先を急ぎ始めた。家に帰ってタオルで足を拭き、お皿の冷たい水をピチャピチャと美味しそうに飲む姿を見ていると、あの公園の入り口での静かな戦いはまるで短い幻だったかのように思えてくる。きっと明日の朝も、同じ公園の全く同じ桜の木の下で、彼は突如として頑固な石像と化すのだろう。小さなため息をつきながら彼と向き合い、無意味で愛おしい朝の根比べを繰り返すのだ。爪がアスファルトを叩く軽快なリズムを聞きながら、そんな平和な日常を歩んでいくのである。

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